一番おいしい時期である旬の食材を使うことは、濃い味でごまかせない減塩料理にとっておいしさの助けになってくれます。そこで秋が旬の食材で高血圧予防・改善の助けになってくれるものを集めました。年中手に入る野菜も多いですが、旬には旬のよさがありますよね。
きのこ
きのこに豊富に含まれるカリウムにはとりすぎてしまった塩分を排出する作用があり、血圧の降下に役立ちます。また、きのこに多く含まれるナイアシン(ビタミンB3)には、血管を拡張し、血圧を下げる作用があります。
さつまいも
ビタミンC、食物繊維、カリウムが豊富で、高血圧やコレステロールの低下にも役立ちます。また、さつまいもを切った時に出てくるヤラピンと呼ばれる白い液体は、便を柔らかくする作用があるといわれ食物繊維との相乗効果で、大腸がん、便秘の予防・改善などに効力があります。皮の部分には抗酸化作用のあるアントシアニンが含まれる。
カボチャ
三大抗酸化ビタミンといわれる、βカロテン、ビタミンE、Cが多く、これら3つの成分が相乗的に働き、免疫力を強化、細胞の老化を予防し、動脈硬化やガンなどの生活習慣病の発症や進行を抑制します。野菜類の中で、特に多く含まれるビタミンEは、血行を促進し、体を温めるので、冷え性の緩和に効果的です。糖質や脂質のエネルギー代謝を活発にするビタミンB1やB2もバランスよく含まれ、栄養価の高さは、野菜の中でもトップクラスです。夏から秋にかけてが旬です。
チンゲン菜
βカロテン、ビタミンC、カルシウム、カリウムを豊富に含み、免疫力向上、抗ガン作用、高血圧予防・改善が期待できます。また鉄分も多く含んでいるので貧血への効果も期待できる。アブラナ科野菜がもつ成分イソチオシアネートにも抗ガン作用があります。
さといも
イモ類の中で特にカロリーが低く、またカリウムを多く含み、余分なナトリウムの排出を促すため、高血圧の改善に役立ちます。
ガラクタンという水溶性食物繊維がぬめりのもとで、ガラクタンには、腸の働きを活発にし、血糖値やコレステロール値の上昇を抑制する効果があります。
あしたば
βカロテンやビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEをはじめ、カルシウムやカリウム、鉄などのミネラル類や食物繊維など豊富に含み、ビタミンB₁₂以外のほぼ全てのビタミンB群を含んでいます。また、カルコン類による抗血液凝固作用、血圧上昇抑制、末梢血管拡張作用といった高血圧予防・改善効果が期待できます。他にも高血糖改善、抗潰瘍、抗アレルギー作用、抗ガン作用があります。
参考:JAグループHP
馬場きみ江(2013)アシタバに関する研究 大阪薬科大学紀要
日本食品標準成分表2015年版(七訂)